かんかん橋を渡ったら

中国山地から流れ出た支流の支流にかかる橋『かんかん橋』そのかんかん橋を渡るところに住む人たちの人間ドラマ・・・山陽新聞に連載されている「あさのあつこ」さんの連載小説だ。
第1章「ののや」は、真子が父と住む野菜炒めの匂いのする店。そこに集まる人たちの何気ない日々
第2章「お母ちゃん」は、家を出て行ったお母ちゃんと、店でたまご焼と野菜炒めを作るお父ちゃん、そして、お父ちゃんが迎えに行った奈央さんの事
第3章第4章「遠い人」「遠い人Ⅱ」は、戦争末期の菊さんと菊さんのご主人、そして、それらを囲む人々
第5章「雨が止んだら」「雨が止んだらⅡ」は、ののやの客和久くんの恋

時代は現代と過去を見つめている。そこに生きる人たちを、なんだか身近に感じて、自分や昔見た風景といつの間にか重なっていく。何でだろう?
菊さんの戦争末期のあの重苦しさは、読んでいて、重く悲しく辛い過去。
真子を残していったお母ちゃんや残された真子、そして何も言わないお父ちゃんのそれぞれの奥底にある優しさ。子どもを連れて逞しく生きようとする珠美とそれを見つめる和久くん。

先月、「集まれ本好き」で「かんかん橋」について聞いた、あさのさんのお話し。
重く悲しい戦争の時代の事は、決して忘れてはならない事。だから、書くんだ・・・と。
読者がなぜか、自分や昔の記憶と重ねている・・・・。


この作品には一人も有名人もスーパースターも登場しない。
でも、なぜか読んでいて身体の奥から温かくなって力が湧いてくる。
[PR]
by nagaikensetsu | 2011-05-31 20:17 | つぶやき | Comments(0)
<< 五月蠅い 施工者冥利に尽きる一日 >>