伝統工法を守る

2010.5.27「伝統構法新委員会 キックオフ フォーラム@京都」を皮切りに数々の実験や検証を重ねてきた「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会」に、末端の施工者として参加させていただいていました。石場建てが建てられ易くなるようにする為の検討委員会の完成を待たず建築学会の指針とダブルスタンダードになる危険を回避するため昨年末に倉敷の一級建築士和田洋子さんから「建築学会、検討委員会、実務者」の三者会談をお願いする要望書への署名依頼があって、勿論応援するべく署名していました。詳細な結果報告を都度頂いて、昨日1月15日に三者会談が実現し、建築学会の設計指針の印刷に間に合ったそうです。

ご苦労様とメールを送ったら

相手が会員数3,5000人、年間10億の予算を持つ、権威もお金もある巨大法人なので、「マンモスの行く手をアリンコが阻もうとする」ような暴挙だと揶揄する方もいらっしゃいました。「誰のための、何のための研究か」を考えた時に、難しい工学的事項を実務者に役立つ形で社会へ還元する事が、学会や研究者の使命であると思います。
現在、検討委員会でも設計法作成の最終段階に入り、設計法に携わっている委員は年末から正月返上で働いています。
私はこれまで岡山と広島で石場建ての確認を出しましたが、構造の専門家である適判判定員ですら石場建てや限界耐力計算を理解していない人が多いため、たかだか住宅規模でも2ヶ月まるまるやりとりが必要でした。
標準設計法が4号規模住宅に適用する事ができれば、壁量計算よりは面倒ですが、伝統構法はとても建てやすくなります。
何とかそれを実現できるよう、現在困っている実務者の方々の力になれるよう、後2ヶ月頑張って参ります。

・・と、こんな熱いメールが帰ってきました。なんて、カッコイイんでしょう!!
アリンコでも、壮大な宇宙を夢見ることはできます。思いの大きさはマンモスも凌ぐことも出来るでしょう。

私はここ数年は専ら伝統構法を設計しております。
これからも、二度と在来工法を設計する事なないと思います。
伝統構法の設計は難しくて構造計算も面倒です。
それでも伝統構法に拘るのは耐震性能に優れ、維持管理が容易で、素材や意匠が魅力的だからです。
何より、建て主さんが喜んで下さるのが嬉しいのです。
しかし、大工さんや職人さんの技術がなければ、図面はただの「漫画」です。

・・そう語る和田さんに、勇気をもらいました。

和田さんのfacebookは

http://www.facebook.com/bajane1515
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by nagaikensetsu | 2013-01-18 19:14 | 事務所日記
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